【3月21日 AFP】米大リーグ(MLB)は20日、2019年シーズンが開幕し、シアトル・マリナーズ(Seattle Mariners)はドミンゴ・サンタナ(Domingo Santana)が満塁本塁打を放つなど、9-7でオークランド・アスレチックス(Oakland Athletics)に勝利した。

 東京で行われた試合の5回表には、この日3打数3安打となったティム・ベッカム(Tim Beckham)が2点本塁打を放ち、マリナーズの勝利に貢献した。

 しかし、東京ドーム(Tokyo Dome)を満員にした日本のファンのお目当ては45歳のイチロー(Ichiro Suzuki)だった。そのパフォーマンスは芳しくなかったものの、若手選手はそれを打ち消すほどの活躍をみせた。

 マリナーズは1回裏、初の開幕投手となった左腕のマルコ・ゴンザレス(Marco Gonzales)がステファン・ピスコティー(Stephen Piscotty)に今季のMLB第1号となるソロ本塁打を許し、アスレチックスに先手を取られた。

 しかし3回表、サンタナが右翼へ満塁本塁打を打つとスコアを5-2とひっくり返し、マリナーズはこのリードを守りきった。

 サンタナは「素晴らしいスイングだった。きょう勝利できてうれしい」と話した。

 一方のアスレチックスは3回裏にクリス・デービス(Chris Davis)が2点本塁打を放つと、7回裏にはマット・チャップマン(Matt Chapman)にも3点本塁打が生まれ7-9と迫るも、結局試合はこのまま終了した。

 7年ぶりとなった日本でのMLB開幕戦で、国内のファンは傑出したバットコントロールを誇るも、最高のコンディションからは程遠い状態にある好打者イチローのあらゆる動きを注視した。

 日本での開幕シリーズに向けた28人の登録選手に名を連ねたイチローだが、ベンチ入りできる人数が25人に減る米国での試合ではメンバーから外れる可能性がある。

 3回表の1打席目が二飛に終わった9番打者のイチローは、4回表の2打席目では四球を選んだ。しかし、打者としての出場はこの回までとなった。

 4回裏、イチローは守りにつくため右翼に向かったが、ダニエル・ボーゲルバック(Daniel Vogelbach)と交代するため呼び戻された。

 ファンが温かいスタンディングオベーションを見せると、笑顔のイチローはダッグアウトへとジョギングで戻り、チームメートに抱擁で出迎えられた。

 サンタナはチームにおけるイチローの存在を称賛し、「最高の気分。彼のチームメートであるというだけで素晴らしいことだ。夢がかなった」とコメントした。(c)AFP