【3月20日 AFP】サッカー元フランス代表DFのパトリス・エヴラ(Patrice Evra)は、同国リーグ1のパリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)は「クィアの集まり」と発言したことについて同クラブから激しく非難されたことを受け、同性愛嫌悪だとする批判に反論した。

 イングランド・プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)でプレーしたエブラは、ユナイテッドが欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2018-19)でPSGから劇的な白星を収めた後、パルク・デ・プランス(Parc des Princes Stadium)から古巣の勝利を祝う映像を580万人のフォロワーを抱えるインスタグラム(Instagram)に投稿。その中で、PSGの選手に対して同性愛者を軽蔑する「pede」というフランス語を使った。

 これに対してPSGは「パトリス・エヴラはSNS上で、同性愛嫌悪の暴言をわれわれに向かって吐いた」と非難していた。

 しかしながら37歳のエヴラは、自身の発言はフランスメディアによって歪曲(わいきょく)されたと主張し、ツイッター(Twitter)で「私は友人へのジョークとしてこの映像を撮影した。しかしフランスのメディアは、私が『pede』という言葉を使ったためにこの件を伝え、私が同性愛者を嫌っていると形を変えて報じた」と述べた。

「私は同性愛嫌悪者ではない。すべての人が好きだ。だから、もし誰かを不快な気持ちにさせたり傷つけたりしたのなら、申し訳ない」「人はやりたいことを自由にやれるべき。私は決して誰かをジャッジしたりしない。それができるのは神だけだ」

 今回の件をめぐっては、ASモナコ(AS Monaco)やフランス代表でエヴラのチームメートだったPSGの元選手で、現在はテレビ解説者のジェローム・ロタン(Jerome Rothen)氏からも批判の声が上がったが、これに対してエヴラは「あいつの顔をぶん殴ってやる」と脅していた。

 ユナイテッドで379試合に出場し、フランス代表として81試合でプレーしたエヴラは、過去にも物議を醸す発言を残してきた。また、不名誉なストライキがあったW杯南アフリカ大会(2010 World Cup)ではフランス代表のキャプテンを務めた。(c)AFP