【3月20日 AFP】バドミントン男子、元世界ランキング1位のリー・チョンウェイ(Chong Wei Lee、マレーシア)が、4月に行われるマレーシア・オープン(CELCOM AXIATA Malaysia Open 2019)を欠場することになった。2020年東京五輪の出場が厳しくなってきている。

 リー・チョンウェイはすでにがんの治療を終え、復帰に向けたゴーサインが出ているものの、前週末に台湾へ渡って治療後の検査を受けた後、回復途上の体に「過度な負担」をかけるのは避けた方が良いと医師から助言された。

 マレーシアバドミントン協会(BAM)は「体に過度な負担をかけないため、チョンウェイは来るマレーシア・オープンは欠場するよう助言された」と発表。「われわれからも、回復に必要な時間と場所を彼にあげるよう、みなさまにお願いしたい」と続けた。

 リー・チョンウェイは初期の鼻のがんと診断された2018年7月以降、実戦から遠ざかっている。引退はせず、台湾で過酷な治療プログラムに耐えた後は、今年1月から練習を再開。全英オープン(YONEX All England Open Badminton Championships 2019)での復帰を見送り、昨年を含めて過去に12回優勝しているマレーシア・オープンでの復帰に照準を合わせてきたが、欠場が決まった。

 現在36歳のリー・チョンウェイは、五輪では3大会連続で決勝で涙をのんでおり、東京での悲願の金メダル獲得を目指していた。五輪のシングルスの出場枠は各国最大2で、両選手ともに世界ランキング16位以内に入っていることが条件となる。しかし、リーは休養中にランクが41位まで下降しており、マレーシアの選手2人に抜かれているため、ここからランキングを上げていく必要がある。(c)AFP