【3月20日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は19日、ホワイトハウス(White House)で、ブラジルのジャイル・ボルソナロ(Jair Bolsonaro)大統領と安全保障問題をめぐり会談し、同国の北大西洋条約機構(NATO)加盟の可能性を示唆した。

 トランプ氏はローズガーデン(Rose Garden)での共同記者会見で、「ブラジルを(米国の)主要非NATO同盟国(MNNA)に指定するつもりだ」とした上で、同国が「NATO加盟国となることも可能性としてあり得る」と表明。

 さらに「多くの人と話し合う必要があるが、NATO加盟もあるかもしれない。そうなれば、安全保障と両国協力を大きく前進させることができる」とした。

 トランプ氏は記者会見の大半の時間を割き、ベネズエラのニコラス・マドゥロ(Nicolas Maduro)大統領を辞任に追い込むための米主導の圧力攻勢について語った。

 同氏はこの取り組みにおけるブラジルとの協力を強調するとともに、ボルソナロ氏は「素晴らしい仕事をしている」「ブラジルを結束させている」と評価した。

 MNNAに指定された場合、ブラジルが米国製兵器を入手しやすくなるなど、軍事関係における制限が緩和される。

 ボルソナロ氏はベネズエラをめぐる協力への対価として、米国に対する主要な要望の一つであるMNNA指定への同意を取り付けた形だが、トランプ氏はさらに踏み込み、ブラジルのNATO加盟に言及した。(c)AFP