【3月20日 AFP】先週モザンビークやジンバブエを襲った熱帯サイクロン「アイダイ(Idai)」の死者は19日も増え、両国で300人を超えた。救助隊員らが時間と闘いながら懸命の救助活動を続ける中、国連(UN)は支援物資の供給活動を主導した。

 モザンビークのフィリペ・ジャシント・ニュシ(Filipe Jacinto Nyusi)大統領は「死者はすでに200人を超え、約35万人が危険にさらされている」と述べた。一方ジンバブエ政府は死者数が約100人だが、今後3倍に増える恐れがあるとした。

 国連によると、アフリカ南部を襲ったサイクロンとしてここ数十年で最大の被害をもたらしているアイダイの襲来により、モザンビークと国境を接するマラウイでは人道危機が起き、約100万人が影響を受け8万人余りが避難を余儀なくされているという。

 アイダイの上陸から4日が経過したモザンビーク中部では、救助隊員らが救命ボートやヘリコプターで出動。洪水で水浸しになった内陸部で、時には真夜中まで屋根や木の上に取り残された生存者の救出活動に当たった。

 ニュシ大統領は18日、死者数が1000人を超える恐れがあり、10万人余りが危険にさらされていると警告を発していた。(c)AFP/Adrien BARBIER with Zinyange AUNTONY in Chimanimani