【3月19日 AFP】心臓発作、脳卒中、がんの死亡リスクを減らすには1週間に1、2回の軽いウオーキングで十分──そう唱える論文が19日、英スポーツ医学誌「ブリティッシュ・ジャーナル・オブ・スポーツ・メディシン(British Journal of Sports Medicine)」に掲載された。

 中国・山東大学(Shandong University)のボ・シ(Bo Xi)教授率いる研究チームは1997年から2008年にかけ、米国で8万8140人のデータを毎年収集して精査。さらに2011年までに死亡した人の数も調査した。

 調査結果によると、週に10分から1時間程度ウオーキングや庭いじりをする人は、まったく運動しない人と比べて病気などによる死亡リスクが18%低かった。

 また、週に2時間半から5時間の「適度な身体活動」によって死亡リスクは31%減少し、1週間の運動時間が25時間以上の人では死亡リスクはほぼ半減したという。

 だが、誰もが余暇に運動できる時間が多くあるわけではない。

 研究チームによると、サイクリングやランニングなどによって心臓や脈の動きを促すことは「中強度の運動よりも時間効率が良い」という。

 さらに心血管疾患だけでみると、運動時間が5時間から25時間に増えても得られるメリットはなかったという。

 ただ、調査結果は観察に基づいて得られたもので、因果関係については確かな結論を導き出すことはできないという。(c)AFP