【3月19日 AFP】ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は18日、当局を侮辱した人に罰金と拘留を科すことと、「フェイクニュース」を公開したウェブサイトへのアクセスを遮断することを可能にする法案合わせて2件に署名した。

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 当局への侮辱に関する新法は「国の象徴を傷つける」行為への処罰を規定。累犯者には高額の罰金と15日間の拘留が科される。

「フェイクニュース」に関する新法は、ある報道が「フェイク」に該当するかどうか当局が判断することを認めるとともに、該当する情報の削除を報道機関に求める権限を報道監視機関に与えている。情報の削除に応じないウェブサイトへのアクセスは遮断される。

 また、この法律に違反した結果、人命が失われたり、暴動が起こったりするなどの重大な事態が生じれば、最高で150万ルーブル(約260万円)の罰金が科される。

 新法をめぐっては、条文の文言があいまいで乱用の余地が大きいとの指摘があり、困難に見舞われ、命を落とすこともあるロシアの人権活動家や反体制派ジャーナリストの活動がいっそう難しくなるとの批判がなされている。

 活動家らは、クレムリン(ロシア大統領府、Kremlin)は経済の困難が深まる中、プーチン大統領の支持率低下を食い止めようと報道機関への統制を強めていると指摘した。(c)AFP/Anna SMOLCHENKO