【3月18日 AFP】(更新)ニュージーランド政府は18日の閣議で、銃規制を厳格化する法案について「大筋で」合意した。ジャシンダ・アーダーン(Jacinda Ardern)首相が発表した。法案の詳細は来週25日の閣議前に公表するという。

 アーダーン首相は「内閣として決断した。われわれは団結している」「今こそ行動する時だ」と述べた。

 首相はまた、15日に南島クライストチャーチ(Christchurch)のモスク(イスラム礼拝所)2か所で銃を乱射し50人を殺害した白人至上主義の容疑者が、なぜ情報当局の監視網にかからなかったのか、調査を開始したことも明らかにした。

■72時間、スピード合意

 ニュージーランド政府の対応の速さは、世界各地で共感を呼んでいる。特に、数十年にわたって銃規制強化を求める声が上がっていながら、乱射事件が起きるたびに代わり映えのしない議論が繰り返されている米国での反響は大きい。

 アーダーン首相によれば、合意に要したのはわずか72時間だった。アーダーン氏の労働党と連立を組むニュージーランド・ファースト(New Zealand First)党は、これまで銃規制強化に反対の立場を取ってきた。

 しかし、同党を率いるウィンストン・ピーターズ(Winston Peters)副首相は、アーダーン首相を100%支持すると表明。「金曜日(15日)の午後1時を境に、世界は永遠に変わってしまったというのが現実だ。従って、わが国の法律も変わることになる」と述べた。(c)AFP