【3月17日 AFP】イングランドFAカップ(FA Cup 2018-19)は16日、準々決勝が行われ、マンチェスター・シティ(Manchester City)はスウォンジー・シティ(Swansea City)から劇的な逆転勝利を収めて4強入り。一方でマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)はウォルバーハンプトン・ワンダラーズ(Wolverhampton Wanderers)に敗れて敗退となった。

 前半を2点ビハインドで折り返したシティは後半の3ゴールで逆転。最後にセルヒオ・アグエロ(Sergio Aguero)が決めた逆転弾は微妙な判定のゴールだったが、3-2で準決勝進出を決めた。

 試合は、ホームにシティを迎えたスウォンジーが、マット・グライムス(Matt Grimes)のPKとベルサント・ツェリナ(Bersant Celina)のゴールで、プレミアリーグ首位のチームを相手に30分弱で2点を先行する展開となった。

 それでもシティは69分にベルナルド・シウバ(Bernardo Silva)のゴールで1点を返すと、一気に相手を仕留めにかかるチームは、アグエロのPKがポストに当たった後に相手GKの背中で跳ね返ってゴールに入り同点。最後は攻勢を強めて迎えた88分、アグエロが低い姿勢のヘディングシュートで決勝点を挙げ、劇的な逆転勝利を収めた。

 すでにフットボールリーグカップ(England Football League Cup 2018-19)を制しているシティは、欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2018-19)でも8強入りを果たしており、前人未到の4冠の可能性を残している。

 しかし、この日のシティは運に助けられた。映像を見る限り2点目のPKがもらえたのは幸運で、また決勝点の場面もアグエロはわずかにオフサイドだった。

 一方、FAカップ優勝12回のユナイテッドは同都市のライバルに追随できず、ウルブス(Wolves、ウォルバーハンプトンの愛称)に1-2で敗戦。オレ・グンナー・スールシャール(Ole Gunnar Solskjaer)暫定監督が率いるチームは低調な内容しか見せられず、アーセナル(Arsenal)に敗れた前週のリーグ戦に続いて公式戦連敗となった。

 後半にラウル・ヒメネス(Raul Jimenez)とディオゴ・ジョッタ(Diogo Jose Teixeira da Silva)に連続ゴールを許したユナイテッドは、終了間際にマーカス・ラシュフォード(Marcus Rashford)が一矢を報いたが、最後まで納得のいくプレーを見せられず、GKセルヒオ・ロメロ(Sergio Romero)がジョッタやヒメネスのシュートを防いでいなければもっと点差がついていた可能性もあった。

 ウルブス戦を迎える段階で、就任後の公式戦18試合でわずか2回しか負けていなかったスールシャール暫定監督は、落胆した様子で「大きな後退だ」と試合を振り返った。

「しばらく好調が続いていたが、これで2連敗だ。アーセナル戦はただ点が取れなかっただけだが、きょうはひどかった。これまでで一番ひどかった」「私は夏まではここにいるし、リーグ戦でもチャンピオンズリーグでも、まだ重要な試合がたくさんある」

 対するウルブスは21年ぶりのFAカップ4強入り。また同日行われた準々決勝のもう1試合では、ワトフォード(Watford FC)が交代出場のアンドレ・グレイ(Andre Gray)の終盤の決勝点でクリスタルパレス(Crystal Palace)に2-1で競り勝った。(c)AFP/John WEAVER