【3月15日 AFP】マレーシア南部を流れる河川に先週、有害物質が投棄され、人体に悪影響を与えるガスが発生してこれまでに周辺住民2000人以上が体調不良を訴えている。当局者が15日、明らかにした。

 広範囲で被害が出ているのはジョホール(Johor)州。大型トラックが河川に大量の有害物質を投棄し、その後発生したガスを吸い込んだ人々が悪心や嘔吐(おうと)の症状を訴え、中には重体患者も数人いるという。付近の学校や幼稚園などおよそ200校で休校措置が取られている。

 地元議員の話では、問題発覚以降、治療が必要な市民は徐々に増加しており、15日の時点で2355人に上った。うち113人が入院中だが、亡くなった人はいないという。

 地元メディアによると、投棄されたのは船舶のエンジンの潤滑用として広く用いられる油の一種で、メタンやベンゼンを発生。その量は最大40トンに達したともみられている。

 問題に関連し、これまでに男3人が逮捕されており、環境保護法違反で有罪と認められれば、5年以下の禁錮刑に処される可能性もある。(c)AFP