【3月15日 AFP】北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男(キム・ジョンナム、Kim Jong-Nam)氏が殺害された事件で、ベトナム国籍のドアン・ティ・フォン(Doan Thi Huong)被告(30)が15日、精神医学的な検査を受けた。弁護士が明らかにした。フォン被告は前日、起訴を取り下げないと伝えられ、裁判所で泣き崩れたばかり。

 フォン被告とインドネシア人のシティ・アイシャ(Siti Aisyah)元被告は、2017年にクアラルンプール空港(Kuala Lumpur International Airport)で正男氏を暗殺した罪で起訴されていた。検察当局は今週、アイシャ元被告の起訴を取り下げて釈放したが、14日にフォン被告の起訴は取り下げないと決めた。

 護送担当者の一人によると、フォン被告は拘置所からクアラルンプールの病院に車で護送され、1時間ほどで病院から出てきた。複数台の警察車両と、目出し帽をかぶった重武装の警察官が配備されたという。

 フォン被告の弁護士はAFPに対し、フォン被告はストレスを受けていると述べ、「公立病院に移送され、精神医学的評価を受けている」と語った。(c)AFP