【3月15日 AFP】2018-19アルペンスキーW杯は14日、アンドラ・ソルデュ(Soldeu)で女子スーパー大回転最終戦が行われ、ミカエラ・シフリン(Mikaela Shiffrin、米国)が同種目で初の種目別優勝を果たした。

 13日に24歳になったシフリンは、1位のビクトリア・レベンスブルク(Viktoria Rebensburg、ドイツ)と0秒44差のタイムを記録し、ニコル・シュミットホファー(Nicole Schmidhofer、オーストリア)と並びこの日のレースを4位でフィニッシュした。

 これによりシフリンは、唯一の対抗馬であったペトラ・ブルホバ(Petra Vlhova、スロバキア)をポイントで上回ることが確定し、クリスタルグローブ獲得が決まった。

 シフリンはレース後の記者会見で「スキー板の感触が良かった」「とてもアグレッシブだったし、望んでいたような滑りだった。完璧だった」とコメントした。これでシフリンが獲得したクリスタルグローブの総数は10個となったが、スーパー大回転での種目別優勝は初めてとなる。

 シフリンは「それほど予想していなかった」「スーパー大回転はどのレースも楽しかった。ある意味で予想していた以上の結果だったが、それは本当に夢見ていたものでもあった」と話した。

 17日に大回転最終戦を控えているシフリンは、15位以内でフィニッシュできれば新たにクリスタルグローブを獲得することがほぼ確実となっている。仮に大回転でもタイトルを手にすれば、シフリンは男女を通じて1シーズンでW杯の回転、大回転、スーパー大回転のすべてで種目別優勝を果たす史上初の選手となる。

 一方、男子のスーパー大回転では、最終戦を制したドミニク・パリス(Dominik Paris、イタリア)が堂々とした滑りでキャリアを通して初の種目別優勝を果たした。

 パリスは、ビンセント・クリヒマイヤー(Vincent Kriechmayr、オーストリア)に44ポイント差をつけてこの日のレースに臨んだが、他の3選手にもクリスタルグローブ獲得の可能性はあった。

 しかし、前日の滑降で種目別優勝を逃していたパリスが7番手滑走で残したタイムにタイトルを争うライバルは誰も追いつくことができず、23人中13人の滑走が終わると、パリスのクリスタルグローブ獲得が確定した。

 パリスに0秒15差と迫ったマウロ・カビエツェル(Mauro Caviezel、スイス)が2位に入り、3位には首位と0秒44差のクリヒマイヤーが続いた。

 かつてはアルプス(Alps)で牧夫として働き、現在もデスメタルのバンドでボーカルを務める29歳のパリスは、2月にスウェーデン・オーレ(Are)で行われたアルペンスキー世界選手権(FIS Alpine World Ski Championships 2019)のスーパー大回転で優勝を果たした。今季はW杯のスーパー大回転で表彰台に5度立ち、滑降でも4勝を挙げるなど目覚ましいシーズンを送った。(c)AFP/Peter BERLIN