【3月14日 AFP】トルコのレジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領は13日、首都アンカラで行われた支持者の集会で、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相を「暴君」と呼び、同首相がパレスチナ人の子どもを「虐殺」したと強く非難した。両国間では首脳や政府当局者による激しい言葉の応酬が続いている。

 自らをパレスチナ大義の守護者と見なすエルドアン大統領はイスラエルの政策を声高に批判しており、両首脳はパレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)をめぐり激しい舌戦を繰り広げてきた。

 今回のエルドアン大統領の発言は、ネタニヤフ首相が同大統領を「独裁者」「冗談」と酷評したことに反撃したもの。エルドアン大統領は集会で「おいネタニヤフ、言動に注意しろ。あんたは暴君、7歳の子どもを虐殺した暴君だ」と述べた。

 一方、ネタニヤフ氏は同日中にツイッター(Twitter)で応酬し、次のように投稿した。

「数万人の政敵を刑務所に送り、クルド人にジェノサイド(大量虐殺)を行い、北キプロスを占領したエルドアンという独裁者が、私に、イスラエルに、そしてイスラエル国防軍に対して、民主主義と戦争倫理について説教する。冗談だろう」

 一連のやりとりは、ネタニヤフ氏がイスラエルを「ユダヤ人」からなる国民国家と呼び、ユダヤ人以外の国民を含めない表現をしたことから始まったもの。トルコは12日、この発言は「あからさまな民族差別」だと非難した。(c)AFP