【3月15日 Xinhua News】温泉に微生物がどれぐらいいるか―。中国の科学者は世界の温泉160カ所余りの微生物のサンプルを研究、世界の温泉にいる古細菌は約8400種類、細菌は5万5000種類余りと推算した。このほど、国際学術誌「Frontiers in Microbiology」に掲載された。

 中国科学院昆明動物研究所「計算生物・医学生態学」課題チームは世界の温泉160カ所余りのメタゲノムデータに基づき、「多様性-面積関係」モデルを取り入れ、一連の数学パラメーターを割り出し、世界の温泉にいる微生物の分布図を作成。古細菌と細菌のデータを分析、世界の温泉にいる古細菌と細菌の数を割り出した。

 論文の筆頭著者で同研究所の李連偉(Li Lianwei)博士は「世界の温泉にいる古細菌は約8400種類、細菌は5万5000種に及んだ。平均すると、どの温泉のサンプルでも、古細菌については、世界の温泉の古細菌数の約1.25%を占める約100種類が存在、細菌は約1.52%を占める800種余り」と述べた。

 研究者は「温泉中の微生物はヒトの皮膚の微生物分布に影響するが、大多数は人体に無害で、有益なものである可能性がある。温泉に漬かることが健康に良いというのは多少の科学的根拠がある」と言う。(c)Xinhua News/AFPBB News