【3月13日 AFP】北朝鮮の国営朝鮮中央テレビ(KCTV)は12日、最高人民会議(国会に相当)代議員選挙の当選者687人の名簿を読み上げた。韓国統一省の当局者はAFPに対し、意外にも名簿に金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)朝鮮労働党委員長の名前はなかったとコメントした。

 国営朝鮮中央通信(KCNA)によると、2014年の選挙で金委員長は白頭山(Mount Paektu)の選挙区で当選。この際の投票率は100%、信任率も100%だったという。

 北朝鮮を専門とする慶南大学校(Kyungnam University)の林乙出(イム・ウルチュル、Lim Eul-chul)教授は、金委員長の名前が名簿にないことは「前代未聞」で「不可解」だと指摘した。

 林教授は「断言はできないが、すでに国家の最高位にあるところに議会の代議員という肩書きを加えない方が、北朝鮮をより普通の国家のように見せられると金委員長が考えたのかもしれない」と説明した。(c)AFP