【3月13日 AFP】ラグビー元ニュージーランド代表で、健康上の問題を理由にフランスリーグ・トップ14のラシン92(Racing 92)入りが破談になっていたダン・カーター(Dan Carter)が、所属するジャパンラグビートップリーグの神戸製鋼コベルコスティーラーズ(Kobelco Steelers)でのプレー継続を希望していることを明かした。

 昨季、神戸製鋼をリーグ王者に導いたカーターは、現在もチームとの契約を残している。ラシン入りが実現しなかった理由について、カーターは頸椎(けいつい)椎間板に問題があったことを明かしつつ、引退の予定はないと話した。そして、フランスは当局による検査体制が特に厳しいが、日本でプレーを続けることは可能だと口にした。

「素晴らしいのは、日本での2年目がW杯(Rugby World Cup 2019)後までスタートしないことだ」「日本でW杯があるから、トップリーグの開幕が後ろにずれる。つまり家族と十分な時間を過ごせるし、日本での2年目に備えて体を整えられると思ったんだ」

 カーターは2月、度重なる脳振とうを理由に即時引退を表明した元南アフリカ代表のパトリック・ランビー(Patrick Lambie)の穴埋めとして、2015年から2018年まで活躍したラシンに短期契約で復帰する話がまとまりかけていたが、メディカルチェックでNGが出た。

 このことについてカーターは、いずれ訪れる引退に向けた準備の時間が増えたという意味では、「逆に幸運だった」と話している。

「こうしてニュージーランドへ戻って過ごす時間が多く取れている」「ラグビーをする時間はもうあまり残されていないけど、まだこのスポーツを愛してるし、楽しんでいる。だから今回の長い休養は、ラグビー後の人生に進む上で助けになると思う」 (c)AFP