【3月13日 AFP】ベネズエラ全土での停電が5日目に突入する中、同国検察は12日、野党指導者のフアン・グアイド(Juan Guaido)国会議長(35)を「ベネズエラの電力システムに対する破壊工作に関与した疑い」で捜査すると発表した。タレク・ウィリアム・サーブ(Tarek William Saab)検事総長が、首都カラカスで記者団に述べた。

 サーブ氏はまた、グアイド氏は「暴力を扇動する」メッセージを拡散したと述べた。

 同国ではこの日、グアイド氏の呼び掛けに応じて数千人がニコラス・マドゥロ(Nicolas Maduro)大統領への抗議デモを行った。

 ベネズエラ国民は長年の経済危機と食料・医薬品不足に苦しむ中、今回の停電で一層困窮しており、グアイド氏は停電に対する国民の怒りを利用しようとしている。

 グアイド氏は暫定大統領就任を宣言して米国の支持を受けているほか、渡航禁止令を無視して南米諸国の指導者らの下を訪れ、先週帰国していた。政府がグアイド氏に対して措置を取るのは同氏の帰国後初めて。

 マドゥロ大統領は停電の原因について、米国がベネズエラの主要水力発電施設に電磁攻撃による「破壊工作」を行ったことだと主張している。(c)AFP