【3月12日 AFP】マレーシアのマハティール・モハマド(Mahathir Mohamad)首相(93)は12日、2014年に旅客機2機を失って以降、経営難に陥っているマレーシア航空(Malaysia Airlines)について、売却または閉鎖の可能性があると話した。

 創立71年の歴史を持つ同社は、中国・北京へ向かっていたMH370便が消息を絶ち、紛争下のウクライナ上空でロシア製のミサイルでMH17便が撃墜された5年前から窮地に立たされている。

 政府系投資会社カザナナショナル(Khazanah Nasional)が数年前、経営破綻の危機に直面した同社を傘下に入れ、大規模な人員削減などの改革を断行。

 それでも低迷からは抜け出せず、カザナナショナルが先週発表した決算報告でもその不振ぶりが批判の的となっていた。

 マハティール首相は国会で報道陣から同航空の将来について問われると、「マレーシア航空を閉鎖させるのは非常に深刻な問題だと思う」と断った上で、「それでも、閉鎖もしくは売却するのか、または経営を改めて立て直していくべきかどうかを検討していく」と述べた。

 首相就任が2度目のマハティール氏は、汚職がまん延した前政権から受け継いだ巨額債務の削減を目指している。(c)AFP