【3月12日 AFP】国際協力機構(JICA)は11日、スリランカの主要都市コロンボ(Colombo)およびその近郊の都市交通システム整備事業で、300億4000万円を限度とする円借款貸付契約に契約した。

 今回計画されている次世代型路面電車(LRT)システムは高架軌道で、16駅、総延長15.7キロ。JICAによると、コンサルティングサービスを除く本体事業の金利は0.1%。償還期間は40年で、12年間の据置期間を設ける。コロンボでは渋滞ピーク時の自動車の平均速度が、南アジアで最低水準の時速7キロ以下にまで下がる。

 スリランカでは近年、港湾、幹線道路、鉄道など大規模インフラの整備が相次いでいるが、期待されていた一部のプロジェクトは無用の長物に終わり、主に中国に対する莫大(ばくだい)な債務のみが残された。

 債務返済が困難となったことでラニル・ウィクラマシンハ(Ranil Wickremesinghe)首相は2017年、中国が建設したハンバントタ(Hambantota)港を中国国営企業に11億2000万ドル(約1250億円)でリースした。(c)AFP