【3月23日 CNS】中国・新疆ウイグル自治区(Xinjiang Uighur Autonomous Region)にある良種繁育場の馬圓圓(Ma Yuanyuan)さんと夫の梁海峰(Liang Haifeng)さん夫婦は、2016年にリスの飼育を学んでから3年間で多くの経験を積み、「リスの家」というリスの飼育場を開業した。

「リスの家」では、かわいらしくてわんぱくなリスたちが跳びまわり、訪問者に対してもまったくおびえる様子がない。馬さんがリンゴを切って地面におくと、リスたちが先を争って飛びつく。いたずらなリスは、馬さんの腕や肩にとび乗って親愛の情を示す。

 春はリスの繁殖期で、この季節が一番忙しい。リスが子を産む前から、子リスを買いたいという注文でいっぱいになる。馬さんは「今はペットを飼う人がとても多いが、犬や猫だけではなく、最近は多くの人たちがリスを飼うようになってきた」と話す。

 馬さんの話では「『リスの家』で飼われているのは全てキタリス。この種のリスはしつけることができ、寿命も10年以上ある。イリ・カザフ自治州(Ili Kazakh Autonomous Prefecture)独特の自然条件が、この種のリスの飼育に適している」とのこと。

 動物好きの馬さんは数年前、夫婦でペットショップを開いていた。当時の客に聞いた「キタリスを飼う人がとても多い」という話に興味を持ち、8匹のキタリスを試しに飼ってみたが、1年で半分以上が死んでしまった。

 夫の梁さんは関係する書籍を買い集め、黒竜江省(Heilongjiang)に出向いてリスの飼育技術を学んだ。梁さんは、リスを何匹か分けて飼育し、徐々に飼育方法を改め技術的課題を克服しながら、自分なりの飼育方法を確立した。

「リスは元気でよく動くし、木登りが好きで、活動空間は立体的だ。木の上に巣を作るが、1匹ずつ独立した巣に住むため巣を用意するのもこの習性に合わせる必要がある。壁にたくさんの小さな木箱を打ち付けて、リス1匹の寝室にするんです」と、馬さんは語る。

 飼育方法を何度も繰り返し研究した結果、リスの繁殖率と生存率は当初の20%から60%にまで高まった。リスの赤ちゃんは1匹およそ1000元(約1万6500円)で売れ、年商はおよそ30万元(約500万円)以上になるという。(c)CNS/JCM/AFPBB News