【3月10日 AFP】(写真追加)北朝鮮で10日、最高人民会議(国会に相当)の代議員選挙が行われた。北朝鮮は金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)氏を委員長とする朝鮮労働党による徹底支配体制下にあり、5年ごとに実施される代議員選挙は事実上、信任投票となっている。

「一心団結」のスローガンが永続的に用いられている北朝鮮では、投票用紙に記載された候補者名は1人だけだ。その候補者名に線を引いて不信任票を投じることも可能だが、実際にそうした例があったかどうかは明らかにされていない。

 国営朝鮮中央通信(KCNA)によると、前回の代議員選挙の投票率は99.97%で、候補者の得票率は全員100%だった。投票に参加しなかったのは、選挙当日に国外にいた人と「海上労働者」だけだという。

 朝鮮社会主義女性同盟(Socialist Women's Union)のソン・ヤンラン(Song Yang Ran)氏(57)は投票に先立ち、「北朝鮮では全人民が一つの家族とみなされます。ですから、全員が一心団結して、一致した候補者に投票するのです」とAFPに説明した。(c)AFP/Sebastien BERGER