【3月9日 AFP】内部告発サイト「ウィキリークス(WikiLeaks)」に大量の米軍機密情報を漏えいした罪などで有罪判決を受け3年以上刑務所に収容されていたトランスジェンダー(性別越境者)女性のチェルシー・マニング(Chelsea Manning)氏(31)が8日、ウィキリークスに対する大陪審の調査で証言を拒否したため収監された。

 バージニア州アレクサンドリア(Alexandria)の連邦検事の広報担当者によると、クロード・ヒルトン(Claude Hilton)地方裁判所判事は、刑罰としてではなく非公表の訴追における証言を強制するためマニング氏を収監することを命じた。

 マニング氏本人の説明や誤って流出した裁判所文書、メディアの報道によると、マニング氏は今週、ウィキリークスとその創設者ジュリアン・アサンジ(Julian Assange)氏の2010年の活動についての調査で証言を拒否し、法廷侮辱罪に問われた。

 元陸軍情報分析官でブラッドリー・マニング(Bradley Manning)という名前だったマニング氏は、イラクとアフガニスタンにおける戦争に関連する米軍機密情報70万件以上を漏えい。反戦活動家や反秘密主義活動家の英雄となり、マニング氏の行動によってウィキリークスは世界的な反秘密主義活動に影響力を持つようになった。

 2013年にマニング氏は禁錮35年を言い渡されたが、バラク・オバマ(Barack Obama)前大統領が在任中に減刑し、2017年5月に釈放された。(c)AFP/Paul HANDLEY