【3月9日 AFP】スイスで毎年開催されている欧州最大の自動車見本市、ジュネーブ国際自動車ショー(Geneva International Motor Show)の一般公開が7日、始まった。会場には、ハイパーカーや空飛ぶ車、さらには宝石があしらわれた超高級車が並び、今年のイベントでは、「ラグジュアリー」や「ぜいたく」なテイストがひときわ目立つ格好となっている。

 巨大な展示会場に足を踏み入れると、まず最初に目に飛び込んでくるのは、イタリアの自動車メーカー「ピニンファリーナ(Pininfarina)」が公開した「バッティスタ(Battista)」だ。

 展示ブースにいた同社スタッフによると、バッティスタは電気自動車(EV)として初めて登場したハイパーカーで、製造予定台数はわずか150台とかなり限定的だ。また搭載するエンジンは1900馬力と強力で、アクセルを踏み込んでから2秒足らずで時速100キロに達するという。

 空気抵抗を考慮したエアロダイナミックなフォルムを持ち、超軽量、超高速のハイパーカーは、その価格設定も尋常ではない。事実、バッティスタの販売価格も、約200万ユーロ(約2億5000万円)と高額だ。

 そのすぐ近くのブースでは、オランダの自動車メーカー「PAL-V」が、格納可能な翼をルーフに搭載した陸空両用車を展示している。その外見は、光る甲虫のようにも見える。

 PAL-V社によると、陸空両用車の走行時の最高時速は160キロで、飛行可能高度は3500メートルだという。販売価格は約50万ユーロ(約6200万円)で、先行販売はすでに始まっている。ただ、車両の飛行登録はまだ完了しておらず、最初のモデルの納品時期は2020年となる見通しだ。

 だが、この陸空両用車で空を自由に飛び、地上の渋滞を回避するイメージを抱く前に、購入を検討している人は、まずパイロットライセンスの取得を考える必要があるだろう。