【3月8日 AFP】欧州サッカー連盟(UEFA)は7日、イングランド・プレミアリーグのマンチェスター・シティ(Manchester City)がファイナンシャル・フェアプレー(FFP)に違反したとされる疑惑に関して、調査を開始したことを明らかにした。

 昨季リーグ王者のシティはこの問題で違反が判明した場合、欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League)の出場が禁止される可能性がある。しかしながら、チームに対する告発内容は間違いであると訴え、今回の調査に関しては汚名をすすぐ機会になると歓迎する意向を示した。

 独誌シュピーゲル(Der Spiegel)は昨年11月、サッカーに関する内部告発サイト「フットボール・リークス(Football Leaks)」から入手したとされる資料を引用し、シティがスポンサーとの契約を画策し、オーナーがクラブに投入できる額に制限を加えるFFPを不当に回避していたと報じた。

 UEFAはコメント文を発表し、「UEFAのクラブ財務管理組織(CFCB)の調査部門は本日、マンチェスター・シティがFFPの規定に違反した可能性について、正式な調査を開始した」と述べた。

 これに対して、シティはすぐさま調査を支持すると表明し、隠し事は何もないことを強調した。

「マンチェスター・シティは、UEFAの正式な調査開始を歓迎する。これは違法なハッキングに加え、当クラブの電子メールが文脈を無視して公表されたことによる臆測に終止符を打つ機会をもたらすものである」「財務に関する不正疑惑は完全な間違いである。当クラブが公表している会計は十分かつ完全なものであり、合法かつ適切な記録である」

 これに先立ち、シティはシュピーゲルの報道について、クラブの名声を汚すための「組織的かつ明白な」企てであると反論。FFPの違反が確定した場合、シティは欧州チャンピオンズリーグを含めたUEFA主催の大会に出場できなくなる可能性がある。

 シティは2014年にもFFP違反で6000万ユーロ(約75億円)の罰金を科されたが、前回の規定違反では登録選手、賃金、年俸総額に関してUEFAとの取り決めに合意していたとされている。

 チームを率いるジョゼップ・グアルディオラ(Josep Guardiola)監督は、シティが処分を受け入れるだろうとする一方で、アラブ首長国連邦(UAE)のオーナーとの話し合いで、そうならないことを確信していると一貫して主張している。

「われわれは出場停止処分にはならないだろう。会長と最高経営責任者(CEO)が説明してくれたことを信じているので、それが私の考えだ」「そうなったとしても、それはUEFAの決定であることから、それを受け入れて前に進むつもりだ」 (c)AFP