【3月7日 AFP】サッカードイツ代表を率いるヨアヒム・レーブ(Joachim Loew)監督からバイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)の同僚ジェローム・ボアテング(Jerome Boateng)、マッツ・フンメルス(Mats Hummels)とともに事実上の代表引退を宣告されたトーマス・ミュラー(Thomas Mueller)が6日、「悪趣味」な決定に怒りをあらわにした。

 レーブ監督は5日にミュンヘン(Munich)を訪れ、29歳のミュラーと、ともに30歳のボアテングとフンメルスに対し、今後は代表に招集しないことを告げた。2014年W杯ブラジル大会(2014 World Cup)を制したドイツ代表の中核を担った3人は、合計で246試合もの代表キャップを刻んでいる。

 自身のSNSに投稿した動画でミュラーは、「このことを考えれば考えるほど、そのやり方に怒りを覚える」と不満を訴えた。

「監督の突然の決定にとても困惑している。監督が戦術面の決断を下さなくてはいけないのは理解しているし、その点については問題ない」「だが今回の決定は理解できない。マッツもジェロームも自分も、まだ最高のレベルでプレーできる」

「事前に用意されていたドイツサッカー連盟(DFB)とラインハルト・グリンデル(Reinhard Grindel)会長のプレスリリースは、自分に言わせれば悪趣味で思慮を欠いている」

 また、バイエルンのカール・ハインツ・ルンメニゲ(Karl-Heinz Rummenigge)社長も6日、レーブ監督が投下した爆弾に不快感を示した。

 ルンメニゲ社長はハサン・サリハミジッチ(Hasan Salihamidzic)スポーティング・ディレクター(SD)と共同で出したコメント文で、「われわれはこの発表のタイミングと状況を問題視している」「ドイツ代表の最後の国際試合は2018年の11月、つまり3か月半も前だ」と疑問を呈した。

 3月20日のセルビアとの親善試合、そして24日に行われるオランダとの欧州選手権(UEFA Euro 2020)予選に向けた代表メンバー発表を前に今回の発表をしたレーブ監督は、グループリーグで敗退した2018年W杯ロシア大会(2018 World Cup)での失態を受け、チームを改革するよう圧力にさらされている。(c)AFP