■EUのCO2規制違反には、巨額の罰金

 米ボストンコンサルティンググループ(BCG)の最新調査によると、EUで来年適用される規制では、各メーカーが製造する全自動車に対し、1キロ当たりのCO2排出量を95グラム以下とするよう義務付けられる。これに従わなかった場合、メーカー側は最大10億ユーロ(約1260億円)という巨額の罰金を科される可能性があるという。

 英調査会社JATOダイナミクス(JATO Dynamics)によると、欧州におけるEV販売は2017年から2018年にかけて50%増加したが、18年時点で欧州市場で競合している車種はまだ25種しかない。また、新車登録にEVが占める割合はわずか1.3%という。

 トヨタのディディエ・ルロワ(Didier Leroy)副社長は5日夜の記者会見で、課題は技術的なものではなく「適切な方法で行うことと、顧客にとって手頃な価格に設定することだ」と述べた。

 日産のリーフとルノーの「ゾエ(Zoe)」は昨年、欧州で最も多くのEV販売台数を記録した。一方、テスラは世界で首位に立った。

 仏自動車部品メーカー、ヴァレオ(Valeo)のハイテク部門を率いるギヨーム・デュボシェル(Guillaume Devauchelle)氏によると、現時点の問題は高価なバッテリーによって、EV車の価格がつり上げられていることだ。だが同氏は、バッテリーの価格はそのうちガソリン車よりも下がるだろうと述べ、その時期については2022~2023年ごろと予想した。(c)AFP