【3月6日 AFP】スイスで7日に一般公開が始まる、ジュネーブ国際自動車ショー(Geneva International Motor Show)。今年の主役は電気自動車(EV)になりそうだ。

【写真特集】欧州最大の自動車見本市、ジュネーブ国際自動車ショー

 毎年恒例の欧州最大の自動車ショーは5日、報道陣向けのプレビューが行われた。これまではパワフルな高級レーシングカーや、ガソリンを大量消費するスポーツ用多目的車(SUV)などの新モデルが発表されることが多かったが、来年から欧州連合(EU)で二酸化炭素(CO2)の排出削減目標が厳格化されることに伴い、今回はメーカー各社がこぞってEVの出展を充実させている。

 5日午後に発表された2019年の欧州カーオブザイヤー(European Car of the Year)は、ジャガー(Jaguar)初のEV、「Iペース(I-Pace)」に贈られた。同賞創設以来45年の歴史の中で、EVへの授与は2011年の日産自動車(Nissan Motor)「リーフ(Leaf)」に続きわずか2例目だ。

 世界の市場を見渡すと、最大の新車市場である中国では当局による強い後押しもあり、EVが急速に標準になりつつある。

 一方、米EVメーカー、テスラ(Tesla)は昨年10月にEVセダン「モデル3(Model 3)」を発表し、高級自動車市場を揺るがした。モデル3はここ数か月間、米国で最も人気が高い。

 仏ルノー(Renault)や日産に続き、韓国勢の現代(ヒュンダイ)自動車(Hyundai Motor)と起亜自動車(Kia Motors)も早い段階でEV開発を始めたが、その他の自動車メーカーは現在、追随を余儀なくされている。

「欧州では自動車メーカーは、EVを信用していなくても損失が出るにしても、何はともあれEVに投資している」と、国際自動車学会(Gerpisa)のトマソ・パルディ(Tommaso Pardi)会長は言う。