【3月6日 AFP】麻疹(はしか)、流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)、風疹の新3種混合(MMR)ワクチンの接種によって自閉症の発症リスクが増加することはないと結論づけた研究論文が5日、米医学誌「内科年報(Annals of Internal Medicine)」に発表された。過去の研究と同様の結果を示した形だ。

 今回の研究では、1999~2010年にデンマークで生まれた子ども全員に相当する65万人以上を、2013年まで10年以上にわたって追跡調査。MMRワクチンを接種した子どもと接種しなかった子どもで自閉症の診断数を比較したところ、両集団に差異は認められなかった。

 論文の著者らは「デンマーク全土の子どもを任意抽出した調査では、MMRワクチンの接種が自閉症の発症リスクを増加させるという仮説を裏付ける証拠は見つからなかった」と述べた。

 今回の研究には、デンマークの国立血清学研究所(Statens Serum Institut)やコペンハーゲン大学(University of Copenhagen)などの研究者が加わった。彼らは、同じくデンマークで2002年に子ども53万7000人を対象に行った調査でも、同様の結論が出ていると指摘している。(c)AFP