【3月5日 AFP】会社法違反(特別背任)の罪などで日本国内で勾留されている、日産自動車(Nissan Motor)前会長のカルロス・ゴーン(Carlos Ghosn)被告(64)の家族が、保釈を求めて国連(UN)機関に支援を訴えようとしていることが分かった。ゴーン被告の弁護士の一人が4日、明らかにした。

 日産と仏ルノー(Renault)の会長を務めていたゴーン被告の勾留は、昨年11月19日の衝撃的な逮捕からこれまで続いており、被告側は繰り返し保釈を求めてきたが認められていない。

 フランソワ・ジムレ(Francois Zimeray)弁護士は4日、ゴーン被告の家族による声明文を読み上げ、「われわれは、基本的な権利の順守を扱う国連機関に訴えることを決定した」と述べた。

 声明文にはさらに、ゴーン被告が「中世のような規則」がある「日本で、100日以上にわたって勾留されている」とつづられている。

 ジムレ氏は、国連人権理事会(UN Human Rights Council)が管轄する「恣意(しい)的拘禁に関する作業部会(Working Group on Arbitrary Detention)」に対し、申し立てを行うと述べた。

 ジムレ氏は、ゴーン被告の妻キャロル(Carole Ghosn)さん、娘のキャロライン(Caroline Ghosn)さん、マヤ(Maya Ghosn)さん、ナディーン(Nadine Ghosn)さん、息子のアンソニー(Anthony Ghosn)さんら家族の代理人を務めている。

 妻のキャロルさんは最近、仏週刊誌パリ・マッチ(Paris Match)に対し、ゴーン被告の勾留状況について「悲惨だ」と述べていた。(c)AFP