【3月5日 AFP】カナダのジェーン・フィルポット(Jane Philpott)予算庁長官が4日、大きな政治危機に見舞われているジャスティン・トルドー(Justin Trudeau)政権に対する信頼を失ったとして、辞任した。

 ジョディー・ウィルソンレイボールド(Jody Wilson-Raybould)前法相兼司法長官は先月、贈賄の疑いがかけられたカナダの建設大手SNCラバラン(SNC-Lavalin)に対する不起訴処分の確保を政府高官らが試みたと証言。トルドー首相率いる自由党政権は以降、危機に陥っている。

 ウィルソンレイボールド氏は今年1月に退役軍人相のポストに異動させられ、その1か月後に辞任。今回辞任したフィルポット氏は、ウィルソンレイボールド氏と近しい存在だったとされる。

 ウィルソンレイボールド氏は下院司法委員会での証言で、トルドー首相と閣僚1人を含む側近から、SNCラバランの刑事訴追手続きに介入するための「遠回しな脅迫」を含む「不適切な」圧力を受けたと主張。野党は先週、トルドー首相の辞任と、連邦当局による調査の実施を要求した。(c)AFP