【3月4日 AFP】2014年3月にマレーシア航空(Malaysia Airlines)MH370便が飛行中に消息を絶ってから8日で5年になるのを前に、マレーシアの首都クアラルンプールで3日、同機に乗っていた乗客乗員の家族らの集会が開かれた。参加した同国の運輸相は、海底探査企業などから確かな手掛かりと具体的な提案があれば、機体の捜索を再開する用意があると明らかにした。

 同機は主に中国人からなる乗客乗員239人を乗せ、クアラルンプールから中国の北京に向かっていた途中に消息を絶った。オーストラリアの主導で航空史上最大規模の捜索活動がインド洋の12万平方キロメートルにわたって行われたが、MH370便の機体は発見できず、2017年1月に捜索は打ち切られた。

 クアラルンプールのショッピングモールで開かれた集会には、乗客乗員の家族らも含む数百人が参加。集会では、これまでにインド洋西部の海岸で見つかっているMH370便の機体の残骸の数少ない破片のうち、2点が初めて展示された。

 集会に参加したマレーシアのアンソニー・ローク(Anthony Loke)運輸相は、新たな捜索の計画はないが、政府は捜索再開の提案を歓迎すると表明。「確かな手掛かりと具体的な提案が、特に(海底探査を行う米企業)オーシャン・インフィニティー(Ocean Infinity)からあれば、喜んでそれを検討する」と述べた。

 オーシャン・インフィニティーは昨年、「発見できなければ報酬なし」との条件で数か月にわたって捜索を行ったが、機体などの発見には至らなかった。(c)AFP