【3月3日 AFP】国連(UN)は2日、アフガニスタン南部カンダハル(Kandahar)州で豪雨による鉄砲水が発生し、少なくとも20人が死亡したと明らかにした。住宅や乗用車が流され、数千軒におよぶ家屋が被害を受けた可能性がある。

 国連人道問題調整事務所(OCHA)は、広範囲におよぶ洪水により、同州の州都カンダハルとその周辺地域が浸水したと発表した。被害地域ではこの30時間で97ミリの降雨を記録している。

 OCHAは声明で、「子どもを含む少なくとも10人が行方不明になっている」「2000軒程度の家屋が被害を受けたと思われる」と述べ、インフラにも大きな被害が報告されていると付け加えた。

 カンダハル州のアブドゥル・ハナン・モニーブ(Abdul Hanan Moneeb)副知事は、今回の鉄砲水で被害地域に野営していた多数の遊牧民と家畜が流され、少なくとも過去7年で最悪の被害になったと述べた。
 
 同副知事は、1日夜の洪水発生後にアフガニスタン軍が400世帯を救助したことも明らかにした。

 アフガニスタンでは春から夏にかけて雪が解け、山間部や渓谷部で雪崩や鉄砲水などの自然災害が頻繁に発生する。近年は森林伐採により被害が大きくなっている。(c)AFP