【3月2日 AFP】アフガニスタン南部ヘルマンド(Helmand)州で1日、同国の旧支配勢力タリバン(Taliban)が軍事基地を攻撃し、少なくとも23人の治安部隊員が死亡した。当局が同日発表した。米国とタリバンの和平協議が一時中断されている間にも戦闘は続いている。

 攻撃されたのはヘルマンド州にある国内最大規模の軍事基地、キャンプ・ショラブ(Camp Shorab)。夜明け前に武装勢力が基地に侵入し、アフガン部隊と銃撃戦になった。戦闘は数時間続いた。タリバンは攻撃したことを認めた。

 アフガンと米国の当局は当初、アフガンの部隊が武装勢力4人を殺害して攻撃を撃退したと発表していたが、その数時間後、アフガン国防省の報道官は「作戦は終了し、治安部隊の23人が死亡、15人が負傷し、武装勢力20人が死亡した」と発表した。

 ヘルマンド州知事の報道官は双方の死傷者数として国防省発表と同じ人数を示すとともに、タリバンは少なくとも7人の自爆攻撃要員を投入し、その全員が戦闘中に死亡したと明らかにした。米当局者がAFPに語ったところによると、今回の攻撃による米国人の死傷者はいない。

 タリバンは、ヘルマンド州の過半の地区を支配下に置いたか、あるいは支配下に置きつつあり、アフガン部隊への攻撃を続けている。一時中断されている米国とタリバンはカタールの首都ドーハでの和平協議はこの週末に再開される予定。(c)AFP/Rashid Durrani