【3月1日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は2月28日の記者会見で、北朝鮮に1年余り拘束され、2017年に昏睡(こんすい)状態で釈放された後に死亡した米大学生オットー・ワームビア(Otto Warmbier)氏(当時22歳)について、金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)朝鮮労働党委員長が「知らなかった」と述べたと明らかにした。トランプ氏は「正恩氏の言葉をそのまま受け取る」としており、態度が変わったとの批判の声が共和・民主両党から上がっている。

 ワームビア氏は帰国から間もなく死亡。米裁判所は、同氏が北朝鮮当局から拷問を受けていたとの判断を示している。

 トランプ氏はベトナム・ハノイで行われた米朝首脳会談後、記者団に正恩氏とワームビア氏について話したと述べ、「(ワームビア氏の死について)正恩氏は今ではよく知っているが、後になって知った」と説明した。

 トランプ氏はかつてワームビア氏について「北朝鮮から信じられないほどの拷問を受けた」と発言。また昨年の一般教書演説では、議場にいたワームビア氏の両親に「あなたたちは世界を脅かしているものへの強力な目撃者だ」などと語り掛けていた。(c)AFP/Michael Mathes