■「別れたくない」

 緑さんは、婚姻状況に変化があっても、マクレディさんや家族との関係は変わらないと強調する。「子どもの父親としても最高だし、私のパートナーとしても最高だし、最も人間として尊敬できる人でもある」

「ファミリーであることは100%間違いなくて、私がたとえ他の方と恋愛して、そっちで違う新しいファミリーを築きたいかといえば、それはもうゼロで。ファミリーを作りたいのは彼女と一緒という気持ちがすごく強いと思っている」

 今年1月に行われた日本の世論調査では、20~59歳の78%が同性婚の合法化を支持すると回答した。だが、高齢層になると支持は下がる。そして今のところ、法改定の兆しはほぼ見られない。

 同性婚の合法化を促そうと、今年のバレンタインデーには13組の同性カップルが、同性婚が認められないのは差別だとして日本政府を提訴した。彼らは、異性同士のカップルには認められている権利が否定されているとして、違憲性を問おうとしている。

 マクレディさんの件について、総務省は「現在関係省庁に連絡し、検討中」とAFPの取材に答えた。

 判断が出るまで、マクレディさんの立場ははっきりせず、何の行動も取れない状況だ。「もし、ノーと言われたら、私たちは法的手段に訴えるつもりだ」とマクレディさんは言う。「私たちは別れたくない」「政府に私たちを別れさせる権利があるのだろうか?」 (c)AFP/Sara HUSSEIN