【3月1日 AFP】男子テニス、四大大会(グランドスラム)通算17勝のラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)は、お騒がせな選手として知られるニック・キリオス(Nick Kyrgios、オーストラリア)について、「世間や対戦相手、そしてキリオス自身」に対する敬意が欠けていると不快感を示した。

 先月27日に行われたメキシコ・オープン(Abierto Mexicano TELCEL Presentado Por HSBC 2019)の2回戦で、キリオスは第1シードのナダルを相手に3度のマッチポイントをしのぐなど3-6、7-6(7-2)、7-6(8-6)で大激戦を制し、準々決勝に駒を進めた。

 しかしながら、キリオスは試合中に体調不良を訴えたり、終盤にアンダーサーブを打ちこんだりした上に、試合が決着した際には観客のブーイングに対して耳に手を当てるしぐさを見せた。こういったことに関して怒りを募らせたナダルは、「彼は非常に高い才能に恵まれ、グランドスラム優勝や世界1位を狙える可能性がある」「だけど、世間や対戦相手、そして彼自身への敬意に欠けている」と語った。

 現在世界ランク72位のキリオスは、ナダルのコメントに対して、「俺もラファ(ナダル)もそれぞれだ。彼は自分のやるべきことに集中できるけれど、俺が歩んできた旅路や、俺のことについては何も分かっていない」と反発した。

「俺は人の言うことに耳を傾けるつもりはないし、それが自分のやり方だ。彼はポイント間に時間をかけてプレーする」「俺には俺のやり方があり、彼には彼のやり方がある。人はそれぞれであり、それがスポーツだ」と話したキリオスは、2014年のウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2014)で10代にしてナダルに大番狂わせを演じ、一躍名をはせた。(c)AFP