【3月4日 Xinhua News】今年、中国と欧州連合(EU)の農産物分野での協力はますます緊密化し、双方は特に高品質農産物市場に大きな期待を寄せている。EU加盟国の特色ある農産物の中国への輸出、中国・EUの地理的表示の相互承認拡大、中国農産物のEU市場進出の加速に伴い、中国とEUの農産物貿易の高度化傾向が明らかになっている。経済参考報が伝えた。

 イタリアのジャン・マルコ・チェンティナイオ農業・食料・森林政策相はこのほど、中国を訪問した際、肉類、コメなどの農産物の中国市場でのシェアをさらに拡大したいと言明。中国消費者の食品に対する認識と要求の向上により、イタリアの中国への農産物輸出は2桁台の成長率を維持できると自信を示した。

 同じく農業大国であるフランスも牛肉輸出を通じ、中国農産物市場でのシェア拡大を図る。フランスは今年、中国市場に数千トンの牛肉を輸出する計画だ。ジャンモーリス・リペール駐中国フランス大使は、巨大な人口を抱え、経済が活気に満ちあふれる中国は世界2位の牛肉輸入国であり、フランス牛肉業の重要な市場でもあると指摘した。

 フィル・ホーガン欧州委員会委員(農業・農村開発担当)は、EU加盟国の大半は有機食品や乳製品、肉製品、ワイン・アルコール度数の高い酒、ビール・オリーブオイル、果物・野菜、菓子・穀物など特色ある農産物を中国に輸出する意欲が強く、「特に牛肉の中国への輸出を期待し、中国消費者の多様な需要を満たしたい」と述べた。

 フィル氏の紹介では、中国の肉製品消費量は2017年、7100万トンに達する一方、米国は3200万トン、EUは3600万トンで、中国の消費量は米国とEUの合計を超えた。EUは中国の巨大な市場に大きな期待を寄せている。

 中国とEUの地理的表示の相互承認製品の拡大は双方の農産物経済貿易の発展に新たな活力を注ぎ、中国の高品質農産物は順調にEU市場に進出できるようになった。

 ツァイダム枸杞子(クコの実)は中国とEU地理的表示相互承認製品リストに盛り込まれた。青海省海西モンゴル族チベット族自治州農牧局の楊慧清(Yang Huuiqing)副局長は、ツァィダム枸杞子の作付面積は11万7800ムー(1ムー=15分の1ヘクタール)に拡大、「輸出量は増え続け、昨年は4万トンに達し、約500万元(1元=約17円)相当の外貨を獲得した」と述べた。

 海西モンゴル族チベット族自治州はツァイダム盆地の奥地に位置し、中国で2番目に大きい枸杞子生産基地だ。EUの認可を取得した当該地区の有機枸杞子の年間輸出額は中国トップ。(c)Xinhua News/AFPBB News