【2月28日 AFP】中国企業が運営するリップシンク(口パク)動画ソーシャルアプリ「ティックトック(TikTok)」が児童の個人情報を違法に収集していたとして、米連邦取引委員会(FTC)は27日、運営会社が制裁金570万ドル(約6億3000万円)の支払いに応じたと発表した。児童の個人情報保護に関する制裁金としては過去最大だという。

 FTCによると、ティックトックは児童オンラインプライバシー保護法(Children's Online Privacy Protection ActCOPPA)で求められている未成年ユーザーの保護者からの同意を得ていなかった。

 米国内のティックトックの登録済みアカウント数は6500万件に上るといい、FTCによるとティックトックはユーザーに対して電子メールアドレスと電話番号、ユーザー名、氏名、略歴、プロフィール画像の提供を求めていた。

 ティックトックは声明で、FTCとの合意に基づいて児童の個人情報保護に関する追加の措置を講じ、「別個のアプリ体験」を生み出していくと表明した。

 中国のIT企業、字節跳動(バイトダンス、Bytedance)が開発したティックトックは15秒の動画を作成・シェアできるアプリで、ティーンエージャーから絶大な人気を集めている。同社は音楽動画作成アプリ「ミュージカリー(Musical.ly)」を買収・統合し、米国市場でもシェアを広げた。(c)AFP