【2月27日 AFP】2020年の東京五輪に向けて臨戦態勢を整えている中国卓球協会(CTTA)は、今後の大会で世界トップの座から陥落するようなことがあれば、コーチ陣に対して減給や降格処分を科すことを明言した。CTTAの首脳陣は、特に団体戦のライバルとして開催国の日本を警戒している。

 中国の卓球選手は男女個人に加えて団体でも世界ランクトップの座に君臨しており、最近の五輪では3大会連続で全12個のメダルを総なめにしている。しかし、2017年には代表チームの総監督として尊敬を集めていた劉国梁(Liu Guoliang、リュウ・グォリャン)氏が解任されたことに抗議し、男子のトップ選手3人が中国オープン(2017 ITTF World Tour Platinum China Open)をボイコットする騒ぎが起きた。

 東京五輪で再び全種目で金メダルを取るべく、CTTAが厳しい戦略を打ち出す中、昨年秋に中国卓球界に戻ってきた劉氏は今週、自ら「最高司令官」に名乗りを上げた。国営新華社(Xinhua)通信は、現在はCTTAの会長となった同氏が25日、記者会見の席で軍国主義の大義を掲げるかのごとく「チームと進退をともにする」と宣言したと伝えた。

 劉氏の下で敷かれた新体制は、新華社いわく「史上最も厳格」なものとなっており、コーチ陣を対象にポイント制が導入され、これによって報酬や処罰が決められることになった。コーチ陣がこの新たなシステムの下で必要なポイントに届かなかった場合、43歳の劉氏はその年の給与を返上する意向を示した。

 また、今年の国際大会における中国のパフォーマンスによって決められるポイントが基準に満たなかったコーチ陣についても、同様に減給や降格の対象になるという。(c)AFP