【2月25日 AFP】米カリフォルニア州ハリウッドで24日、第91回アカデミー賞(Academy Awards)授賞式が行われ、黒人の市民権をテーマにした『グリーンブック(Green Book)』が作品賞に輝いた。作品賞の有力候補とみなされていたアルフォンソ・キュアロン(Alfonso Cuaron)監督の『ROMA/ローマ(Roma)』は、監督賞、外国語映画賞、撮影賞の3部門を受賞した。

 作品賞に選ばれた『グリーンブック』は、オスカーの前哨戦とも位置付けられる全米製作者組合賞(Producers Guild Awards)での受賞を果たしてから、徐々に評判を上げていた。

『ROMA/ローマ』は、1970年代に幼少期をメキシコ・メキシコ市で過ごしたキュアロン監督の半自伝的作品で今回、製作を手掛けたネットフリックス(Netflix)に初めてアカデミー賞をもたらした。

 授賞式は、英ロック界の伝説「クイーン(Queen)」と歌手アダム・ランバート(Adam Lambert)による、「ウィ・ウィル・ロック・ユー(We Will Rock You)」と「伝説のチャンピオン(We Are The Champions)」のミニメドレーで幕を開け、会場は近年まれに見る盛り上がりを見せた。クイーンの伝記的映画『ボヘミアン・ラプソディ(Bohemian Rhapsody)』は最多4部門を受賞した。

 男女それぞれの主演、助演賞は、異なる4作品が分け合った。

 一方、オフビートな宮廷絵巻が繰り広げられる『女王陛下のお気に入り(The Favourite)』は、最多10部門でノミネートされたものの、オリヴィア・コールマン(Olivia Colman)の主演女優賞受賞の1部門にとどまった。また、観客からの支持を集めた『アリー/ スター誕生(A Star Is Born)』も、受賞はレディー・ガガ(Lady Gaga)の歌曲賞のみで、ディック・チェイニー(Dick Cheney)米元副大統領の伝記映画『バイス(Vice)』も同じくヘアメーク賞だけだった。