【3月7日 東方新報】大手スマホメーカーの小米(シャオミ、Xiaomi)のニューモデル「小米9」が、いよいよベールを脱いだ。

「小米9」は世界で初めて、米国半導体大手のクアルコム(Qualcomm)が発表した「Snapdragon 855」を搭載した代表的モデルで、シャオミが初めてサムスンに替わってクアルコムの主幹CPUを獲得し量産に至ったものだ。

 シャオミの雷軍(Lei Jun)董事長は2月に行われた新製品発表会の際、「小米9」の最終価格は2999元以上(約4万9600円)とすると発表した。代表的モデルの価格が3000元(約4万9625円)を下回るのは今回が最後で、今後は3299元(約5万4590円)以上とすると語った。

■売価を引き上げ、高級路線を狙う

 シャオミの昨年第3四半期の財務報告書には「シャオミ8」シリーズの販売台数が600万台となり、高級路線スマホの売り上げは全体の31%に達したとしている。同社のスマホの平均販売単価は1052元(約1万7400円)と、前年第3四半期の930.7元(約1万5400円)から大幅に上昇した。

 国際的な調査機構であるCounterpointの閻占孟(James Yan)総監は、「技術とブランドによって顧客を獲得する時代は終わった。スマートフォンの技術革新は現在、ボトルネック期に入りつつあり、販促の手段は多様化されなければならない。異なる顧客群に対応する異なるブランドを確立し、ブランド間の差別化ができれば、顧客が新しいスマホを購入する際に判断が早くなる」と語っている。

 米国のIT産業の調査機構であるStrategy Analyticsの研究報告によると、2018年第4四半期の世界におけるスマホの販売台数は前年同期比で6%減少し、3億7600万台だった。そのうち、「シャオミQ4」の世界販売台数は前年同期比で6%減少し2600万台だった。同社の隋倩(Sui Qian)総監は、「在庫圧力とファーウェイ(Huawei)やオッポ(OPPO)系列のRealmeなどとの、中国やインドでの激しい価格競争の影響で、シャオミの成長は昨年の最後の数か月で大幅に落ち込んだ。2019年にさらに難しい局面となり、シャオミの成長が落ちれば利益を維持することは難しくなるだろう」と述べている。(c)東方新報/AFPBB News