【2月24日 AFP】ベネズエラの野党指導者フアン・グアイド(Juan Guaido)氏は23日、同国のニコラス・マドゥロ(Nicolas Maduro)大統領が命じた国境封鎖を公然と無視し、人道支援物資の初回搬入分がベネズエラに到着したと主張した。一方、食糧や医薬品などの支援物資をめぐるグアイド氏支持派と国家警備隊のにらみ合いで、同警備隊はコロンビアとの国境沿いの複数の通過地点で催涙弾やゴム弾を発射し、コロンビアに備蓄されている支援物資に到達しようとするデモ参加者を抑え込んだ。

 暫定大統領として50か国から承認を受けているグアイド氏は、ベネズエラとの国境沿いにあるコロンビア・ククタ(Cucuta)のティエンディタス(Tienditas)橋にある倉庫で、人道支援物資の配布を正式に開始。コロンビア、チリ、パラグアイの各大統領も参加した配布開始の式典で、「人道支援物資は人々の命を救うため平和的また平然と、ベネズエラに確実に運ばれる」と述べた。

 コロンビアとの国境沿いにあるベネズエラのウレーニャ(Urena)では、支援物資を待っていたデモ参加者らが国家警備隊と衝突し、同警備隊は催涙弾やゴム弾を発射。この混乱で同警備隊員4人が詰め所から離れ、コロンビアに越境した。

 衝突はその後、数百人の人々が支援物資を運び込もうと国境の橋に達するのを軍隊が阻止したウレーニャに近いサンアントニオデルタチラ(San Antonio del Tachira)にも広がった。AFP記者によると、武装した複数の男らがバイクで現場に到着した際に発砲があったという。(c)AFP/Esteban Rojas