【2月23日 AFP】フランス軍は21日、西アフリカのマリで空爆と地上攻撃を行い、国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)系の武装勢力「イスラム・マグレブ諸国のアルカイダ組織(AQIM)」の指導者を殺害した。仏政府が22日に明らかにした。この人物は、サハラ砂漠南部一帯のサヘル(Sahel)地域で起きた欧米人らの拉致事件の首謀者とされ、長年捜索が続いていた。

 殺害されたのは、AQIMのアルジェリア人指導者のジャメル・オカチャ(Djamel Okacha)容疑者。仏当局によると、21日にトンブクトゥ(Timbuktu)の北部で、オカチャ容疑者が乗っていた自動車を含む車列を仏軍の特殊部隊やヘリコプター、小型無人機が攻撃し、同容疑者を殺害した。

 仏国防省によると、オカチャ容疑者はイスラム過激派として長らく活動し、「複数の攻撃の首謀者であり資金提供者」だったという。米当局は同容疑者が、アフリカ北部と西部で複数の欧米出身者を拉致したとして非難していた。

 オカチャ容疑者はまた、2009年に米国籍のクリストファー・レゲット(Christopher Leggett)さんがモーリタニアで殺害された事件や、同年に同国首都ヌアクショットの仏大使館が攻撃された事件にも関与したとみられている。

 フランスのエドゥアール・フィリップ(Edouard Philippe)首相は22日夜、同国のフロランス・パルリ(Florence Parly)国防相と共にマリの首都バマコを訪問し、マリへの「支援」を表明。マリにはイスラム過激派からの北部地域の奪還に向け、2014以降、約4500人の仏軍兵士が駐留している。(c)AFP/ Daphné BENOIT