【2月22日 AFP】イングランド・プレミアリーグ、カーディフ・シティ(Cardiff City)のニール・ウォーノック(Neil Warnock)監督は21日、事故死したアルゼンチン出身のストライカー、エミリアーノ・サラ(Emiliano Sala)選手の移籍金支払いについて、「正しく」解決されていくことを確信していると述べた。一方で指揮官はこの問題には、よりよい対処の仕方があったかもしれないとも話した。

 サラ選手がフランス・リーグ1のナント(FC Nantes)から推定1500万ポンド(約21億円)の移籍金でカーディフへ加入することが決まった2日後の先月21日、同選手を乗せた小型飛行機は英国へ向かう途中のイギリス海峡(English Channel)でレーダーから消えた。

 サラ選手は遺体が今月7日に同海峡で発見された小型機の残骸から回収され、葬儀は16日にアルゼンチン・サンタフェ(Santa Fe)州にある故郷の町プログレソ(Progreso)で営まれた。

 カーディフはこれまで、墜落事故の原因を突き止める調査結果が判明するのを待つとして、推定500万ポンド(約6億2000万円)の1回目の支払いを拒否していた。英BBCウェールズ支局の報道では、20日にカーディフとナントが支払い期限を1週間延期することに合意し、ブルーバーズ(Bluebirds、カーディフの愛称)は最初の入金開始を27日まで延ばすことになったとされている。

 ウォーノック監督は22日のワトフォード(Watford FC)戦を控えた記者会見で、「(カーディフの)モーメット・ダルマン(Mehmet Dalman)会長のことは、ここへ来てからずっと知っている。彼らが支払期限の延長を申し出ていてナントがそれに合意している様子から、クラブが数日の間には問題を正しく解決していくことを確信している」と語った。

「あってはならない方向に物事が進んでいたことで、関係者全員が目を覚ましたのだと思う」と話したウォーノック監督は、報道陣に対して詳細については明らかにせず、「あってはならないような物語が作られていた。これは両クラブの間にとどめておくべき問題だ」と強調した。

 一方で、英紙デーリー・テレグラフ(Daily Telegraph)はこの日、サラ選手が無効の可能性がある契約をカーディフと結んでいたと報じた。

 同紙は「サラ選手のカーディフとの契約がプレミアリーグの規則に順守しておらず、同選手が修正されたものにサインするために、書類はクラブに戻された」と伝えており、こうした食い違いは珍しいことではないことも付け加えられていた。

「カーディフはサラ選手のプレミアリーグにおける登録状況を利用し、同選手が1か月前に死亡した当時はクラブの所属選手ではなかったと主張する計画を立てている」 (c)AFP