【2月23日 CNS】京劇の名優、故梅蘭芳(Mei Lanfang)氏の代表的演目を盛り込んだ作品「梅蘭芳華」の名を冠する子ども京劇大会の決勝戦がこのほど、梅氏の故郷である中国・江蘇省(Jiangsu)泰州市(Taizhou)で開催され、14人の子ども役者が各部門で金賞に輝いた。

 泰州は2100年余りの歴史があり、穏やかな自然環境に恵まれていることから、中国語で縁起が良く安定している意味を表す「祥泰の州」とも呼ばれてきた。人材や文化財に恵まれ、多くの賢人を輩出した土地だ。

 泰州と聞けば人はみな、梅氏を思い起こす。梅氏は京劇で比肩する者がない名優で、それゆえに泰州は「梅派の街」という誉れ高い名で呼ばれている。

 主催した泰州市委員会宣伝部の責任者は、「泰州は『梅派の街』に名を借りて、『梅蘭芳華』子ども京劇大会を開催し、京劇芸術を広め、京劇に触れ、学び、交流する機会を子どもたちに提供し、同時に泰州の地域文化の特色を披露できる場とした」と語る。

 京劇大会は、2018年9月に開幕して以来、1000人を超える子ども役者が参加し熱心に演技を披露してきた。子どもたちはそれぞれ、持てる技能を出し尽くし最高の演技を披露している。

 全国から集まった220人の参加者らが激しく競い合った結果、幼児、児童、少年各組などで合わせて14人が金賞を受賞した。参加者中、最年少は5歳だった。

 決勝戦評議委員の中国戯曲学院(National Academy of Chinese Theatre Arts)の研究生で優秀青年京劇俳優の胡馨元(Hu Xinyuan)さんは「この大会は、若い京劇ファンや将来の俳優に活躍の場を提供するだけでなく、子どもたちに中華民族の伝統文化に興味を持ってもらい、理解を深め、民族の自信と誇りを育てることにもなる」と語った。(c)CNS/JCM/AFPBB News