【2月19日 AFP】高級品小売りの世界最大手、フランスのLVMHモエヘネシー・ルイヴィトン(LVMH)は18日、わに皮の「責任ある供給」を徹底していけるよう、対策を強化すると発表した。

 LVMHは声明で、「技術専門家から成る委員会が立案・承認した」基準に基づくわに皮の新規定を順守していくと表明。この規定には、「種の保存と地元コミュニティーへの敬意」に加え、動物福祉、生産業者の労働条件、環境保護などの項目が含まれるという。

 LVMHの皮革工場にわに皮を供給しているシンガポールの3業者は、すでにこの新規定を満たしているとして認証を受けている。

 認証を受けた業者では、獣医師による訪問診療、飼育場所や餌の質の確保などを通して「動物福祉への配慮」が保証されるという。

 さらにオーストラリア、ザンビア、ジンバブエ、ケニア、フィリピン、米国にある20の生産業者も「来年末までに認証を受ける」予定だとしている。

 動物愛護団体「動物の倫理的扱いを求める人々の会(PETA)」は昨年4月、ファッション業界向けに生産されているわにやダチョウの飼育環境をめぐりLVMHを批判。これに対しLVMH側は、「非難の対象となる慣行へのいかなる関与」も遺憾であるとの立場を示していた。(c)AFP