【3月5日 CNS】銀行カード決済の最大手、中国銀聯(China UnionPay)による今年の春節(旧正月、Lunar New Year)の最新消費データによると、期間中(2月4~10日)の銀聯カードの取引額は過去最高で1兆1600億元(18兆9691億円)となり、1兆元の大台を初めて突破し、前年同期比で71.4%増加した。公式サイト上で発表した。

 消費目的別では、食事、買い物、旅行、娯楽の四つの消費が、今年の消費支出をけん引した主力。日常生活での使用が圧倒的部分を占めた。

 中国銀聯の陳漢(Chen Han)データアナリストによると、今年の春節期における消費には2つの大きな特徴があるという。一つは、市民の消費意欲が高く、高齢者向けや若者向け、また自身に対する商品のいずれでも取引額が著しく増えたことと、もう一つは娯楽と旅行の消費が急速に伸びたことだったと分析している。

 文化・娯楽分野ではグレードアップが顕著だった。会食など含め、スキーやフィットネスなど各種娯楽消費はより多くの消費者に受け入れられた。運動関連の消費額は前年同期比で1.2倍増加している。また、映画や演劇鑑賞など文化・芸術活動に参加した消費者も多く、支出額も前年同期比で2倍以上に伸びている。

 旅行分野も高い消費力を維持しており、モバイル決済は消費者の新たなお気に入りだ。春節期間に旅行社や観光地の入場券、ホテルなどの宿泊施設など旅行関連の消費額は前年同期比で9割以上伸びたほか、海外旅行で中国人観光客が銀聯カードを利用した国と地域は前年比で10か所増え、137か所になった。ミャンマーやモロッコ、インド、トルコと言った「一帯一路(One Belt One Road)」 沿線国も新たな人気の旅行スポットになっており、取引額が著しく伸びているだけでなく、海外旅行の消費も多元化し、鉄道や空港、ガソリンスタンド、公共施設、スーパーなど商店での取引額も急激に伸びている。(c)CNS/JCM/AFPBB News