【2月18日 AFP】イングランド・プレミアリーグ、カーディフ・シティ(Cardiff City)は、フランス・リーグ1のナント(FC Nantes)からの移籍が決まりカーディフに向かっていたアルゼンチン出身のFWエミリアーノ・サラ(Emiliano Sala)選手が飛行機事故で死亡した際、同機の操縦士が必要な免許を取得していなかった問題が浮上したことを受けて、事実と確認されれば来週にもナントに対し過失責任を問う可能性があると、英日曜紙サンデー・テレグラフ(Sunday Telegraph)が17日、報じた。

【特集】エミリアーノ・サラ選手搭乗機の墜落事故

 カーディフ史上最高額の1500万ポンド(約21億円)で契約を結んだサラ選手が、先月21日に空路で同地へ向かっていた際、乗っていた小型機がイギリス海峡(English Channel)で消息を絶った。

 カーディフは、同クラブで一度もプレーすることなく死去したサラ選手について、契約上移籍金の支払い義務を負うかどうかをめぐり、ナントとの訴訟に直面している。

 機体の残骸が海底で発見され、サラ選手の遺体は収容されたが、パイロットのデビッド・イボットソン(David Ibbotson)さんはまだ見つかっていない。機体は海中に残されたままだ。

 サンデー・テレグラフは、カーディフの内部調査では、イボットソンさんが商用飛行に必要な免許を取得していたことを示す証拠が見つからなかったと報じている。

 サラ選手が死亡した際の状況およびその加害責任者については、英航空事故調査委員会(AAIB)が数日以内に発表するとの見通しもあり、AAIBの報告でも同じ見解が示された場合、イボットソンさんをサラ選手の搭乗機の操縦士として起用した者に対し、過失責任を問う根拠になり得る。

 ナント側の過失が認められれば、カーディフがナントに支払うべき移籍金が減額されることも考えられる。(c)AFP