【2月17日 AFP】政情不安が続くベネズエラで、暫定大統領就任を宣言した野党指導者フアン・グアイド(Juan Guaido)国会議長は16日、米国による人道支援物資搬入を手伝うために数十万人規模のボランティアを来週動員すると発表した。

 ベネズエラへの人道支援をめぐっては、米国から食料など大量の支援物資がコロンビア側の国境に到着しているが、ニコラス・マドゥロ(Nicolas Maduro)大統領はこれを米国の侵略と呼び、国境警備強化を言明。ベネズエラへの支援物資搬入が積み上げられたままとなっており、国内における政治対立の新たな火種となっている。

 ベネズエラ暫定大統領として50か国超から承認されているグアイド氏が首都カラカスで行った集会には、白いTシャツに国旗のカラーをあしらった帽子をかぶる支持者らが多数集結。グアイド氏は演説で、国内の各国境ポイントにおける搬入物資を手伝うボランティアにこれまでに約60万人が申し込んだと明かした。

 さらに、支援物資搬入のボランティア活動は国境だけでなく、国内全域の各都市で23日に行われると述べた。

 グアイド氏によると、支援物資はコロンビアに届いているだけでなく、さらに多くの物資がブラジルやベネズエラ北方沖のオランダ領キュラソー(Curacao)から搬入されるという。

 すでに米国からの物資数トンがコロンビア側の国境沿いの都市、ククタ(Cucuta)に到着している。匿名を条件に取材に応じた米国防総省関係者によると、米軍がさらに追加物資200トンを数日中に届ける予定となっている。(c)AFP