【2月16日 AFP】国際オリンピック委員会(IOC)は15日、2020年東京五輪に向けて韓国と北朝鮮が合同チームを結成し、バスケットボール、柔道、ホッケー、ボートの4競技で出場を目指す準備を整えていることを明らかにした。この案については、スイス・ローザンヌ(Lausanne)で3月26日から28日まで開かれる次のIOC理事会で承認が必要になる。

 今回の動きについては、南北のスポーツ相および五輪関係者がIOC本部でトーマス・バッハ(Thomas Bach)会長と面会した後に発表された。合同チームは今後、各競技の国際連盟に加わって予選大会に臨むことになり、出場を目指す種目はバスケットボール女子、ホッケー女子、柔道の混合団体、そしてボート男女のかじなしフォア、クオドルプルスカル、エイトとなっている。

 バッハ会長は「これが五輪精神の素晴らしい模範になると信じている」とコメント。IOCは別のプレスリリースで、「南北合同チームは、五輪の出場権を獲得しなければならない」と述べた。

 韓国と北朝鮮は2018年平昌冬季五輪でも合同チームを結成しており、統一旗の下で入場行進を行ったほか、女子のアイスホッケーに選手団を派遣した。アイスホッケーでは5戦全敗で合計得点2、失点28に終わったものの、チームはメディアで大きな話題をさらった。

 2032年の夏季五輪で南北共催の計画があることも表明している両国は、1950年から53年にかけて朝鮮戦争で戦火を交えた後、現在は休戦の状態となっている。(c)AFP